JavaScript 演算子
JavaScriptの演算子は、値や変数を操作するための記号です。
算術演算子
算術演算子は数値の計算に使用されます。加算 (+)、減算 (-)、乗算 (*)、除算 (/) の四則演算、%
(剰余)、++
(増分)、--
(減分)などがあります。
var x = 10;
var y = 20;
console.log(x + y); // 30
console.log(x - y); // -10
console.log(x * y); // 200
console.log(x / y); // 0.5
console.log(y % x); // 0
x++;
console.log(x); // 11
y--;
console.log(y); // 19
%
%
は剰余演算子です。一方の数を他方の数で割った後の余りを返します。
例えば、10 % 3
の結果は 1
になります。これは、10を3で割った時の余りが1だからです。
console.log(10 % 3); // 1
console.log(12 % 5); // 2
console.log(20 % 2); // 0 (20は2で割り切れるので余りは0)
++
++
はインクリメント演算子と呼ばれ、変数の値を1だけ増やします。この演算子は、値の前に置くか後ろに置くかで振る舞いが少し変わります。
前置き(前置インクリメント)として使用した場合、++x
の形で、変数x
の値を先に増やしてからその値を評価します。
一方、後置き(後置インクリメント)として使用した場合、x++
の形で、変数x
の現在の値を評価した後にその値を増やします。
var x = 5;
console.log(++x); // 6 - 先にxを増やしてから評価
var y = 5;
console.log(y++); // 5 - 先にyを評価してから増やす
console.log(y); // 6 - yは増加した後の値を保持している
—
--
はデクリメント演算子と呼ばれ、変数の値を1だけ減らします。この演算子も、++
と同様に、前置きと後置きで振る舞いが変わります。
var x = 5;
console.log(--x); // 4 - 先にxを減らしてから評価
var y = 5;
console.log(y--); // 5 - 先にyを評価してから減らす
console.log(y); // 4 - yは減少した後の値を保持している
算術のルール
数字 + 数字 = 数字
これは数学の基本的な足し算と同じです。JavaScriptでは、2つの数字をプラス演算子(+
)で足すと、その結果は新しい数字になります。
5 + 3 // 結果は 8
文字列 + 文字列 = 文字列
JavaScriptでは、2つの文字列をプラス演算子(+
)で結合すると、その結果は新しい文字列になります。これは「文字列の連結」と呼ばれます。
'ようこそ、' + 'CODINGHAKU' // 結果は 'ようこそ、CODINGHAKU'
文字列 + 数字 = 文字列(重要)
JavaScriptでは、文字列と数字をプラス演算子(+
)で結合すると、数字は最初に文字列に変換され、その結果は新しい文字列になります。
'俺の年齢は' + 27 // 結果は '俺の年齢は27'
代入演算子
代入演算子はJavaScriptで変数に値を代入するために使われます。最も一般的な代入演算子は =
ですが、他にもいくつかの種類があります。
=
基本的な代入演算子で、右辺の値を左辺の変数に代入します。
var x = 10;
+=
加算代入演算子で、右辺の値を左辺の変数に加え、その結果を左辺の変数に代入します。
var x = 10;
x += 5; // xの値は15になります(10 + 5)
-=
減算代入演算子で、右辺の値を左辺の変数から引き、その結果を左辺の変数に代入します。
var x = 10;
x -= 5; // xの値は5になります(10 - 5)
*=
乗算代入演算子で、右辺の値で左辺の変数を乗じ、その結果を左辺の変数に代入します。
var x = 10;
x *= 5; // xの値は50になります(10 * 5)
/=
除算代入演算子で、左辺の変数を右辺の値で除し、その結果を左辺の変数に代入します。
var x = 10;
x /= 5; // xの値は2になります(10 / 5)
%=
剰余代入演算子で、左辺の変数を右辺の値で割った後の余りを左辺の変数に代入します。
var x = 10;
x %= 3; // xの値は1になります(10 % 3の余り)
これらの代入演算子は、変数の値を効率的に操作するための便利なツールです。
比較演算子
比較演算子は、値の比較に使用されます。2つの値を比較し、その結果を真偽値(true
またはfalse
)として返します。
==(等価)
両辺が等しい場合にtrue
を返します。等価演算子は型変換を行い、例えば数値の1と文字列の”1″は等しいと判断します。
console.log(1 == "1"); // 結果: true
==(厳密等価)
両辺が等しく、かつ同じ型である場合にtrue
を返します。厳密等価演算子は型変換を行わず、型が異なる場合は常にfalse
を返します。
console.log(1 === "1"); // 結果: false
!=(等しくない)
両辺が等しくない場合にtrue
を返します。型変換を行います。
console.log(1 != "2"); // 結果: true
!==(厳密に等しくない)
両辺が等しくない、または型が異なる場合にtrue
を返します。型変換を行いません。
console.log(1 !== "1"); // 結果: true
>(より大きい)<(より小さい)
左辺が右辺より大きい(小さい)場合にtrue
を返します。
console.log(10 > 5); // 結果: true
console.log(10 < 5); // 結果: false
>=(以上)<=(以下)
左辺が右辺以上(以下)の場合にtrue
を返します。
console.log(10 >= 10); // 結果: true
console.log(10 <= 5); // 結果: false
比較演算子は、条件分岐(if
文など)やループ(while
文など)の制御に頻繁に使われます。
論理演算子
論理演算子は、真偽値(ブール値)に対して操作を行い、結果も真偽値となる演算子です。
&&(AND)
すべてのオペランドが真(true
)であればtrue
を返します。それ以外の場合はfalse
を返します。
例えば、true && true
はtrue
を返し、true && false
はfalse
を返します。
console.log(true && true); // 結果: true
console.log(true && false); // 結果: false
||(OR)
1つ以上のオペランドが真(true
)であればtrue
を返します。すべてのオペランドが偽(false
)の場合のみfalse
を返します。
例えば、true || false
はtrue
を返し、false || false
はfalse
を返します。
console.log(true || false); // 結果: true
console.log(false || false); // 結果: false
!(NOT)
オペランドの真偽値を反転します。すなわち、オペランドが真(true
)であればfalse
を、偽(false
)であればtrue
を返します。
例えば、!true
はfalse
を、!false
はtrue
を返します。
console.log(!true); // 結果: false
console.log(!false); // 結果: true
論理演算子は、複雑な条件判定に使われます。
コメント